864年(貞観6)円仁(慈覚大師)の遺志を継ぎ、安恵僧都が創建。
江戸中期に鉄舟和尚が再興し、現在は臨済宗南禅寺派。
松尾芭蕉が鉄舟と親交を深めたという芭蕉庵は荒廃したが、のち与謝蕪村が再興。
紅葉が美しい。
背後の丘に与謝蕪村ら近世の俳人の墓や句碑がある。
また、舟橋聖一作歴史小説「花の生涯」や諸田玲子の「奸婦にあらず」のヒロイン村山たか女は文久2年、勤皇の志士によって三条河原でさらし者にされたが、3日後助けられて金福寺に入り尼として明治9年まで14年間すごし、当寺で生涯を終った。
法名は清光素省禅と云う。
本堂では与謝蕪村と村山たか女の遺品が拝観できる。
庭園は皐月の築山と白砂の簡素な枯山水。
3段の生垣ごしには素朴な趣の芭蕉庵の萱葺き屋根が見える。
3月は紅梅とあせびの花、11月はさざんかと特に紅葉が美しい。
芭蕉庵からは洛中が一望できる。
芭蕉庵