京都が好き過ぎて困っているブログ

700ヶ所以上の神社仏閣を巡り、京都検定2級を取得した運営者がガイドブックに載っていないような意外な京都の魅力や素顔を紹介します。

桂離宮(3)(2016/7/20)

笑意軒からの眺め。

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窓の向こうに広がる田園風の景色。

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襖には槍の意匠が施されている。

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1つ1つの灯籠も皆変化に富んだ意匠。

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書院

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月の入りの方角を意識して造られた月見台。

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月見台正面。池に浮かぶ月を眺める配慮がなされている。

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黒文字垣(楊枝を作る木から造られた垣根)

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桂離宮近くにある中村軒。名物菓子、麦代餅で有名。

中村軒ホームページ↓

http://www.nakamuraken.co.jp/okashi/

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桂離宮は江戸時代初期、八条宮家智仁(夫人は、キリシタン大名の娘)、智忠親王(弟は良尚法親王)父子によって創建。

智仁親王は、後陽成天皇の弟で兄から皇位を譲られるところだったが、子がなかったので、一時秀吉の養子になっていた。

そのため、天皇に推薦された際、幕府に取り消され、しいたげられていた。

智仁親王が兄の後陽成天皇に宣教師を紹介したことがきっかけで、西欧手法が大量に用いられるようになった。

創建当初からの建物である古書院は、月の名所として知られ、月桂の故事から名付けられた桂の土地柄、月見台が設けられ、中秋の名月の月の出の方位に向けられている。

観月の茶亭である月波楼、桂離宮の中心的茶室の松珍亭とその待合の施設である卍亭や腰掛、峠の茶屋を思わす賞花亭、田畑を耕す農夫を賞でるための笑意軒、八条宮家代々の位牌を収めるための仏堂、園林堂(おんりんどう)が庭園に配され、苑路で結ばれていて、一周することで庭全体が鑑賞出来る回遊式庭園となっている。

先細りの空間を造り遠近感を強調するパースペクティブ、極端に細長い空間を造り遠近感を強調するヴィスタ、人間にとって最も美しいと感じるバランス関係である黄金分割などが用いられている。

ソテツの植栽、青白チェック模様の襖、ビロードの腰張り、7本のキリシタン灯籠、十字型の手水鉢など西欧文化の影響と思われるもので満ち溢れている。