実相院の脇に建つ大雲寺は、江戸時代に発刊された「都名所圖會」に掲載されていた大寺院で、昭和に入ってもその姿を保っていたが、現在では、当時の伽藍はほとんど残っていない。
大雲寺は、天禄2年(971年)に円融天皇の勅願寺として創建されたのが始まり。
行基作の十一面観音を本尊として祀り、最盛期には、49の僧院からなる叡山西麓最大の天台寺院であった。
戦国時代に兵火によって多数の堂宇が焼失。寛永年間(1624~1644年)に一部が再建された。
昭和60年(1985年)に現在地に定まった。
境内